牛モツは牛の赤身などの肉に比べると、ビタミンやミネラルがたっぷり入っているんです。人間にとって生きるのに必要な栄養素として「三大栄養素」とされるのが、たんぱく質・脂質・炭水化物です。一方でミネラルやビタミンは、これらの栄養素をうまく身体に循環させるシステムに利用したり、身体を構成するものや直接エネルギーにはならないが生きていくのに必要な栄養素です。
現代人は栄養のあるご飯を食べるようになっているので、アミノ酸や脂肪などのエネルギーはむしろ過剰に摂取しており、むしろ足りないのはミネラルなんですね。
お肉好きであれば、ホルモンの旨みもわかってくれるはず。そんな思いで調査してみました。今回は牛モツの栄養素について一緒に勉強しましょう。
世界でも牛モツって食べられているの?
これだけ美味しくて栄養の有る牛モツですから、きっと外国でも美味しい調理方法があるのではないかと思ってしまいますよね。今回は有名どころのモツ料理についてみていきましょう。
韓国の牛モツ
韓国といえばなんといっても焼き肉ですよね。韓国では焼き肉以外でもモツを食べる習慣があります。小腸や大腸をはじめたくさんの種類のモツが食べられています。ただ、牛モツがメインかと思いきや、豚のモツの方が多く食べられているんです。
コプチャンチョンゴルという牛モツ鍋は日本人でも食べやすい味わいでおすすめです。牛の内臓を下ごしらえして柔らかく煮たすき焼きに似た風の鍋料理です。ネギや春菊などの野菜が多く入っていてスープが非常にうまい。残ったスープにうどんをいれて煮たり、ご飯を入れたりと日本人の食文化にも非常になじみやすい料理です。
アメリカの牛モツ
アメリカではモツを食べるのは移民してきた方々がよく食べるようです。アメリカ南部に多くいるメキシコ系移民はスープやタコスの具として使うことが多いです。ソウルフードと呼ばれる郷土料理に広く使われています。
フランスの牛モツ
料理の国フランス。ジビエなど野生的なお肉も好む国民性から、内臓もしっかり美味しい料理にしたててくれます。モツのことを「アバ」と呼び、一般家庭でも広く使われる食材になっています。牛の胸腺にあたるリードヴォーを使った料理は有名。ソテーやフリッターにしても美味しいですし、味わい深い煮込み料理でも活躍します。
モツの栄養価について
モツといってもたくさんの種類があります。そのなかでも最もポピュラーなものがレバーですね。レバーはビタミン類と亜鉛、銅やマンガンなどのミネラル分を多く含みます。また鉄分は非常に豊富でレバーを食べるだけでも貧血予防になるとも言われています。
鉄分が不足しがちな妊婦さんや出産準備中の方は適量のレバーを食べるのは非常に良いです。鉄分以外にも葉酸もかなり多く入っているのでおすすめです。
また、しまちょうなどのホルモンといわれてイメージするモツはぷりぷりとした食感が楽しいですが、これはコラーゲンが豊富でお肌に良いとされています。直接コラーゲンが効くというよりも、プルプルになるアミノ酸でできているのがしまちょうと考えるほうが正確かもしれません。
モツは特にお肌への効果もあり女性に人気です。
その秘密は上で示した貧血と肌の潤い以外にも、善玉コレステロールが作られる成分が多く含まれていることにあるようです。この成分とは「パントテン酸」というものですが、なんと赤身のお肉と比較するとおよそ10倍もの量が入っているんです。これは健康的にいたいと考える女性にはぴったりですよね。
モツのブームは女性から発信される
昔から広く日本で親しまれているモツですが、頻繁に流行になることで有名です。この20年くらいの間にも、3回ほど起こっています。安くて美味しく、美容に良いという口コミから女性の間で食べられているんですよね。口に入れた時の食感が、ムニムニしていたりコリコリしていたりと楽しいのも人気の理由でしょう。
最近ですと2008年にホルモン好き女子やホルモンヌブームがあり、そのころからずっと召し上がっている方も多いのはないでしょうか。
未だ食べた経験のない若い世代の方には、是非焼き肉屋さんにいったら新鮮なホルモンを食べていただきたいです。女性に必要な栄養素がたっぷり入っているので美しくあり続けるためにも。