低温調理という調理方法が美味しいと評判です。
ただ、日本で流行り始めたのは比較的最近のこと。実際ににくらぼでも注目して機材など整えたのは、2020年でした。最近では当時よりも家庭で受入れられて一般的になったと感じています。
低温調理について
今回のテーマであるお肉の低温調理について簡単に歴史をお伝えしていきます。
低温調理の技術は、2000年代の初め頃に海外で注目され始めました。日本でその存在が知れ渡ったのは、2005年のこと。フランスの超有名シェフ、ジョエル・ロブションが来日した際に、当時海外で使われるようになってきた低温調理を実演してくれたことがきっかけとなりました。
科学的な知見からやわらかくお肉を加熱する事ができるということで話題となったのです。
最近では、高級飲食店から焼肉屋さんで当たり前のように低温調理が取り入れられています。また、家庭用としても温度調節付きのポンプ機能がついた低温調理器が普及してきています。
すでにご家庭に低温調理器があるという方も少なくないでしょう。
低温調理とは
たとえ安いお肉だったとしても、温度条件を精密に整えることで美味しく調理できるのが低温調理のメリット。
低温で長時間加熱することで、たんぱく質の変成を少なくするためにお肉が柔らかく、ジューシーに仕上がります。
低温調理の方法には、専用の調理器を使うというのがありますが、他にも鍋やオーブンでゆっくりと火を通す方法があります。また、圧力鍋を利用して作るレシピなどもあります。
専用調理器なしで簡単に低温調理をする方法
今回は、専用の低温調理を使わずにやわらかいお肉をゆでる方法をお伝えします。使用するのは鶏のむね肉。
鶏むね肉は普通に調理するとどうしてもパサパサとした感触になりやすく、低温調理と相性が良いのです。
今回は本当に簡単な、ジューシーに仕上がる鶏のむね肉のゆで方を紹介します。
これがもう本当に完璧としか言いようがないレシピ。鶏むね肉が抜群にしっとりとおいしく仕上がります。
完璧な鶏むね肉のレシピ
- 鶏胸肉 300g
- 塩 3g
作り方
ステップごとに、低温調理で作るレシピを紹介します。
- 鶏むね肉の重さに対して1%の塩をまんべんなくふる。この状態で30分間置いておきます。
- ①を沸騰したお湯に入れて、蓋して10秒間茹でる。
- 火を止めて26分間ゆっくりと加熱する。
- 水気を切り、食べやすい大きさに切り分ければ完成。
このレシピの特徴は沸騰したお湯に対して常温の鶏肉を入れることで、適度にお湯の温度が下がるようにしていることです。
お湯の量は14~16cm鍋程度で1000ccくらいがちょうど良いです。
(今回使用した鍋が直径16センチ深さが7センチの鍋で水位がぎりぎりになっていましたので、ご使用する鍋が小さい場合にはご注意ください。)
冷凍しているお肉を使うと、お湯の温度が下がりすぎてしまい衛生上の問題が出てきます。必ず冷蔵庫で保存していた、凍っていないお肉で調理を開始してください。
完璧な茹で鶏のおすすめの食べ方
茹でた鶏むね肉は塩味で下味をつけているので、どんなソースとも相性よく食べることができます。
お刺身のようにしっとりとしているため、ポン酢や醤油といったさらりとしたタレで美味しく食べることができます。
最近見つけたおすすめの組み合わせがこれ。
青ネギを買ってきてお醤油をかけるだけでできちゃうという、日本人なら間違いないソース「ねぎ醤油」。
しっかりと使った青ネギを薄めにスライスした茹で鶏とあわせると、これがもうたまらないのです。