みんな大好きお肉料理「ハンバーグ」。外で食べるのももちろん美味しいですが、家で自分で作るハンバーグが一番好きだったりします。
自分で作ったことがある方はご存知かと思いますが、ハンバーグはひき肉だけで出来ているわけではなく、お野菜以外にも色々な材料をプラスしていきます。
今回は、ハンバーグのよくあるレシピにつかわれる「つなぎ」の効果についてお伝えします。
ハンバーグにいれる「つなぎ」の意味
ハンバーグを作る時には、玉ねぎやパン粉などの材料が使われます。ハンバーグに使われるつなぎの意味を紹介します。
パン粉
パン粉は肉汁が外に出てしまうことを抑制する効果があります。
お肉のたんぱく質は60℃以上になると固まります。ステーキやトンカツなどの場合にはお肉の塊をカットしたものではそこまで問題にはならないのですが、ひき肉料理のハンバーグでは重要な意味があります。
ひき肉は筋繊維が細かくされているために、肉汁を組織で保持することが難しいのです。
ハンバーグは高温で表面を先に焼いて肉汁を閉じ込めるように調理します。さらに肉汁が溢れないようにパン粉の中に吸収させるのですね。
牛乳
牛乳はパン粉と合わせて焼き上がったハンバーグを柔らかくすることができます。
ひき肉を混ぜ合わせて粘りを出した後に、パン粉と牛乳を入れてさらにこねると肉汁が外に出にくいハンバーグとなります。
また、牛乳によってお肉の臭みを減らす効果もあります。
たまご
生たまごをひき肉に入れるのがハンバーグのレシピが一般的。
このたまごが「つなぎ」という単語が本来指す、何かと何かをつなげるという意味に近いです。これはたまごが固まりやすいたんぱく質であるということを利用して、ひき肉と本来つながりにくい玉ねぎをくっつける役割があるのです。
玉ねぎはコネても粘りがでません。粘着力がないのでそのまま焼くと、固めたお肉がバラバラになることがあります。これを防ぐのがつなぎとしてのたまごの役割です。
美味しいハンバーグのひき肉は脂肪が大切
ハンバーグを美味しく作る時には、脂肪分がしっかり入っているひき肉を選んで作りましょう。
脂肪と赤身が両方とも入っている方が、お肉を焼いたときに内部がゆっくりと上がっていくために、硬くなりにくいのです。
また、脂肪分がお肉の表面をコーティングしてくれるようになるので、表面が滑らかになります。
牛豚合いびき肉がスタンダード
そして家庭で作るハンバーグの場合には、牛豚の合いびき肉が一番失敗しにくいです。
これは牛の脂肪と豚の脂肪の融点が違うことによります。
牛肉が55~65℃くらいで脂が融けるとに対して、豚肉は30℃以下でも融け始めます。口の中でさらっと脂が融ける感覚が加えられてジューシーなハンバーグになるのです。
ハンバーグをワンランク上にする隠し味
ハンバーグを作る時に、スパイスやお塩と一緒にコネます。この時にお砂糖をほんの少しだけ入れてみましょう。
甘みを感じるほどの量は入れず、ごく少量がベストです。
砂糖が入ることで、お肉を焼いたときにたんぱく質同士が再結合するのを緩やかにしてくれるのです。
口当たりが柔らかくなったり、縮みすぎて表面が割れることを防いでくれます。隠し味ですが、味も隠す程度に入れることが大切です。