最近は、いわゆる希少部位と呼ばれる部分のお肉が焼肉屋さんで見かけるようになりました。カルビくらいはイメージできますが、サンカクだのツラミだの、ザブトンだのと言われてもサッパリわかりません。そこで、イマイチよくわからない希少部位7つのご説明をします。
焼肉屋さんで気になる謎の部位
カルビ
カルビは、あばら骨の間の肉のことです。焼肉といったらカルビ!と真っ先に出てくるほど一般的な部位ですね。あばら肉ですから脂が入りやすく、濃厚な味わいがあります。あまりによく知られている言葉なので日本語かと思いそうですが、実は韓国語で「あばら」を意味する言葉です。骨付きカルビとはあばら骨についた肉のこと。ちなみに英語でいうと骨付きのスペアリブ(spare ribs)にあたり、沖縄ではソーキと呼びます。
ツラミ
ツラミは、牛の顔にあるほほ肉。頭の肉は全部ひっくるめてカシラと呼ばれますが、なかでもほほ肉のツラミとコメカミがおいしい部分です。よく動く部分なので歯ごたえがあり、脂もあって味が濃い肉です。
牛肉赤身の希少部位
最近は赤身肉も人気。耳にしたことはあるけれど、ちょっとわかりにくい赤身の希少部位の特徴を紹介します。
イチボ
イチボは牛のお尻の先部分のお肉です。弾力がある赤身肉で適度にサシが入り、肉々しい味が魅力です。お尻の部分がH型になっているので、先端部分の柔らかいところを焼肉で食べます。お尻肉でもイチボ以外は多少固いので、シチューなどの煮込み料理に使います。ちなみにイチボという変わった呼び名は、お尻の形がH型ということから、エイチボーン→イチボーン→イチボと変わったそうです。
ミスジ
ミスジも最近よく耳にする希少部位ですね。トップブレードとも言い、肩の赤身肉です。1頭当たり2キロくらいしかとれないという希少部位で、きれいにサシが入っています。味わいはあっさりしていますが、肉の味も味わえます。焼肉のほか、タタキにして食べるのもお肉好きの定番です。
霜降りの希少部位
ザブトン
ザブトンは肩ロースの中心部分のお肉です。ここも牛1頭から3~4キロしかとれない貴重な部分です。非常に柔らかく、サシの入り具合は完璧。口に入れたときの食感がまるでとろけるようなので、焼肉で食べるときはサッとあぶる程度でいただきましょう。加熱するのがもったいないほど脂の甘さが強い部位なので、刺身や牛肉寿司のネタに使うこともとても多いんです。
カイノミ
カイノミは、ヒレの近くの脇腹あたりにある、あばら肉です。脂が程よく入り、とても柔らかいため焼肉か生食でいただきます。焼肉用のお肉としては極上品ですね。1頭の牛に一対しかなく貝のような形をしているので、カイノミと呼ばれます。
サンカク
サンカクは、肩から腕の部分。第1~6肋骨の部分のお肉を三角に切っているので、サンカクです。サシがきれいで脂の甘味が濃厚なお肉なので、野菜との相性も抜群です。野菜炒めに入れてもいいですし、焼き野菜と一緒に食べてもおいしい。食感もプルンとしていて、とろけるような食感です。