おいしいおいしい牛肉。最近では肉食女子などといい、お肉をたくさん食べる女性も増えてきました。
カロリーが気になるはずの女性がたくさんお肉を食べるには、それなりの理由があります。ここでは牛肉に含まれる3つの大事な栄養素についてご紹介します。
たんぱく質
牛肉の栄養素で最も重要なのは、たんぱく質です。たんぱく質は人体の維持に欠かせないものですが、1日に約200~300グラムが分解され、失われてしまいます。
失った分のたんぱく質は外から食べて補充する必要がありますが、もっとも効率よくたんぱく質を補充できるのが牛肉です。牛肉には9種類の必須アミノ酸が含まれ、しかもアミノ酸スコアは100です。牛肉は、必須アミノ酸9種類のどれも、必要量を満たすほど含んでいるという、とても栄養バランスのいい食材なのです。
たんぱく質は体を作り、命を維持するのに不可欠で、血管をしなやかにしたり風邪などの感染症に対する免疫力を高めたりする働きもあります。1日に必要なたんぱく質は約60グラムだといわれていますが、極端なダイエットをおこなうとたんぱく質が不足し、貧血になったりエネルギーが足りなくなったりします。
体が弱っていると感じたら、牛肉で効率的にたんぱく質をとるようにしましょう。
ロイシン
ダイエット中だからお肉はあまり食べないようにしている…という人に朗報があります。
実は、牛肉にたくさん含まれている必須アミノ酸のロイシンには、太りにくい体になる効果があるというのです。
ロイシンはBCAAというアミノ酸の一種で、筋肉疲労を起こりにくくして、運動の持続性を向上する働きがあります。べつに運動なんかしないから関係がないと思ってはいけません。
ロイシンをきちんと摂取していれば、筋肉が分解されにくくなり、軽めの筋トレを続けていれば、眠っている間に筋肉の合成がすすみやすくなるのです。筋肉が大きくなれば基礎代謝量もアップしますので、筋トレのレベルは以前と同じでも、より痩せやすく太りにくい体に近づきます。ダイエットのために筋トレをしている人は、トレーニング後に牛肉を食べるといいですよ。
カルニチン
もうひとつダイエット中の人におすすめの牛肉栄養素が、カルニチンです。
カルニチンは脂肪の燃焼と深いかかわりがあります。食事などで摂取した脂肪は、運動によって燃焼します。この脂肪燃焼→エネルギー変換の時に、カルニチンは脂肪の燃焼をうながす働きをするのです。反対にカルニチンの量が足りないと、カルニチンと結びついて燃焼するはずの脂肪酸が燃焼されず脂肪に戻ってしまいます。
実にもったいない話ですね!
ちなみに年齢のせいで代謝が落ちて太ってきたという人にも、カルニチンは有効。そもそも加齢によってカルニチンの生成がへったために脂肪が燃えにくくなって太ってきたのだと考えられています。ダイエット中にこそ積極的に摂りたいカルニチンは、豚肉や鶏肉に比べると牛肉にたくさん含まれています。
牛肉の中でも赤身肉にたくさん含まれますので、ダイエット中で余計な脂肪を燃焼させたい人は赤身肉であるランプや外もも肉・内もも肉、フィレなどを積極的に食べるとより効率的な体重ダウンが期待できます。