お肉の調理で気をつけなければならないことは、
- 加熱の程度
- 塩加減
- 雑味となるアクを少なく
これらが大切です。お肉を使った煮込み料理やスープなどを作るときに、上に浮いてくるモコモコしたものを取り除きますよね。
今回は煮る以外にも焼くという調理方法でも、効率的に「あく」を取り除くやり方をお伝えします。
お肉をさらにおいしくする「あく」の除き方
お肉をしっかりと味わうために、余分な味のもとになるアクを取り除いていきましょう。
煮るときのアク抜き(煮物・スープ)
お肉を煮るお料理のときに、アク抜きをするには第一に低温で茹でるということが重要になります。より具体的には、
40℃くらいの塩水でゆっくり加熱する
これが上手なアク抜き方法になります。お肉のなかの雑味は0.8~1%の塩水で加熱することで、アクが外に出てきます。塩が強すぎると旨みも溶け出ることがありますので、1Lのお水に10gのお塩程度としておきましょう。
煮込み料理にするときには、つい高い温度で周りを固めたくなるもの。旨みと一緒に雑味も閉じ込めてしまうことになるのです。
アク抜きを終わった後は、ゆっくりと加熱をして硬くなりすぎないようにし、スープを澄ませるためにはお肉を取り除いて90℃以上にします。お湯が熱湯になると、アク成分が固まって濁りが消えます。
ひき肉のアク抜き
ひき肉をアク抜きするときには、フライパンや鍋に少しだけ多めに油をしいてから加熱しましょう。
雑味は油によく溶けます。クレンジングオイルで顔に付いたファンデーションを溶かすように、ひき肉の中の脂を加熱用の油にもってきましょう。
こちらも茹でと同様に、ゆっくりと加熱を始めるのが良いです。冷凍されている場合には半解凍で冷たさを持たせた状態にしてあげることで、美味しいひき肉料理にしやすいです。
ちなみに最初にしく油の量は、お肉がほぐれる程度がおすすめです。
塊肉の焼きのアク抜き
鉄板でお肉を焼き始めると、お肉からお水が染み出てきますよね。
実はこの最初の水分は雑味が多いのです。
旨みを逃さないようにと煮詰めてしまう人が多いのですが、最初に出てくるものはキッチンペーパーなどで吸い取りましょう。
ひき肉と同様に最初に少しだけ多めに油をしくのが良いです。焼きながらお肉の脂を引き出してこれるので、しっかり吸い込ませば出来上がる料理は案外さっぱり仕上がります。
鶏肉の場合には先に焼くのは皮側。フライパンに触れるお肉が油の中でパチパチと音を立て始めたらアクを取り除くタイミングです。
まとめ
今回はお肉に含まれるアクを取り除く方法について、調理法別に紹介しました。
低めの温度と塩分を適正にすること、そしてちょっとアクを引き出すために呼び水的に油を多めにしいておくことが大切です。
雑味を抜けば、お肉はほぼ100%が旨みのもと。上手な調理でさらに満足いくお肉調理をしてみてください。