オリーブ牛・讃岐牛(さぬきうし)は、香川県で肥育されているブランド牛。
香川県の牛である讃岐牛(さぬきうし)は、明治時代から育てられている歴史の長い和牛。大正時代からそのおいしさで京都や大阪などで人気を呼び、恵まれた気候のなかでさらに肥育技術が磨かれてきました。
そんな讃岐牛の長い歴史の中で、革新的なことが起きたのが小豆島(しょうどしま)特産のオリーブの飼料化です。オリーブオイルを搾油した後の果実を牛の飼料とすることで、豊かな風味を持つオリーブ牛が生まれたのです。
オリーブ牛の定義
オリーブ牛は、讃岐牛銘柄推進協議会が定めたオリーブ飼料を、同協議会が定める給与期間・給与量を基準として育てられた香川県産の黒毛和牛のことです。そもそも讃岐牛とは香川県内で肥育された血統がはっきりしている黒毛和牛のこと。
その中で、枝肉の歩留まり等級がA、Bで、肉質等級が5、4等級の牛を「金ラベル」といい、肉質等級が3等級の牛を「銀ラベル」といいます。
オリーブ牛は讃岐牛の中でも「金ラベル」「銀ラベル」の選び抜かれた牛であり、なおかつ特産のオリーブ飼料を食べて育った牛という珍しい牛なのです。
オリーブ牛の特徴
オリーブ牛の特徴は、コクのある肉味です。コクがあってもサッパリしているので、食べやすくて女性や子供にも人気が高いお肉です。風味豊かでありながらサッパリしているというのは、エサになっているオリーブから来ていると言われます。
オリーブには牛肉のうまみ成分でもあるオレイン酸が豊富に含まれています。そのオリーブの実をエサに育てられているのがオリーブ牛。
味に深みがあり、うまみが増している国産のお肉となります。
さらにオリーブ牛は徹底した品質管理をおこなっており、肉質も非常に柔らかいという評価がされています。。
しゃぶしゃぶやステーキで食べてもおいしい牛肉ですが、ローストビーフにするとよりおいしさが引き出せます。
オリーブ牛は海外にも輸出される注目株
オリーブを使った飼料の開発には、大変な試行錯誤がありました。実は、オリーブ油を搾った後の実をそのまま与えても、牛は食べてくれません。
そこでさまざまな方法を試した末に、オリーブの実を天日で乾燥させてみるとオリーブに含まれる糖分がカラメル風の香りに変化し、牛がよろこんで食べるようになったそうです。
こうして生まれたオリーブ牛は、最初はわずか3軒の肥育農家が育てていました。やがて肉牛としての高い評価を得て、国内販売のみならず、マカオやシンガポール、タイへも輸出をするようになりました。
平成26年時点で84軒の農家がオリーブ牛を育てて、出荷頭数も平成23年の550頭から、平成24年の1,110頭、平成25年の1,483頭と順調に伸び続けています。つまりオリーブ牛は、国内外で今後の成長が期待される大注目のブランド牛なのです。