ブランド牛をお取り寄せしたときは、大抵の場合冷凍便で届けてくれます。そんな購入したお肉やまとめ買いしたお肉を冷凍しておくのは、美味しいお肉を食べるためには必要です。
冷凍保存をしっかりしておけば、新鮮さを保つことができるのですが、私たちが出来ることで最も大事なのはお肉の解凍方法です。うっかり間違った方法で解凍すると、せっかくのいいお肉がだいなしになってしまうこともあります。
今回は、お肉を上手に解凍する方法3つと、焼く前のちょっとしたコツをご紹介します。
前日の夜から冷蔵庫で解凍するのがベスト
せっかくのいいお肉を解凍する時には、低温で時間をかけるのが最大のコツです。できれば前日の夜から冷蔵庫に入れて、低温で元の状態に戻しましょう。カチカチに凍った冷凍肉を低い温度でじっくり溶かすと、肉汁をほとんど出さずに解凍できます。肉汁にはお肉のおいしさが詰まっていますから、できるだけ肉汁を出さずに解凍することで、おいしいまま調理できるのです。ただし、冷蔵庫で解凍するには時間がかかります。最低でも6時間、お肉のサイズによっては10時間かかることもありますから、前夜から時間に余裕をもって解凍しましょう。
■どうしても急いで解凍しないといけない場合
急なお客様が来ることがわかったり、前の晩に冷蔵庫に入れ忘れた!という時もありますよね。
そんなときは2時間あれば解凍する方法があります。
急いで解凍するときには、氷水か流水を使って行うと良いです。流水か氷水を使って2時間ほどで解凍氷水を使う場合はジッパー付きの密閉できるビニール袋に凍ったお肉を入れ、氷水のなかにつけておきます。2時間くらいでお肉が柔らかくなり、肉汁もあまり流出せずにすみます。注意する点は、氷水の温度を常に0度にしておく必要があること。水がぬるくなるとうまく解凍できませんので、時々、氷を新しく足して水温をキープしましょう。
流水を使う時は、お肉を密閉ビニール袋に入れて容器にはった水に入れ、上から少しずつ水を流していきます。氷水を使うよりは肉汁が出てしまいますが、時間がかからないので急いでいる時には便利な方法です。
時間がないときは電子レンジの解凍機能を使用
どうしてもすぐに解凍したいという時は、電子レンジを使いましょう。レンジの機種によりますが、解凍機能付きレンジならそれほど失敗しないで解凍できます。お肉の重量を自動ではかって電波の照射時間を調整してくれるレンジなら、温めすぎないので安心。
そんな機能はついていないというレンジは、解凍時間を短めに設定して、温め時間がおわるたびにお肉の状態を確認しましょう。加熱しすぎないことが大事なので、あとは短い時間ずつ追加していきます。
電子レンジによっては解凍ムラができやすいものがありますので、状態を見ては、時々お肉の裏表をひっくりかえして、全体がまんべんなく解凍するようにするのがコツです。
解凍で絶対にやってはいけないこと
冷凍のお肉を解凍するときに絶対にやってはいけないことを紹介します。
常温で放置する解凍法は絶対にNG
絶対に避けたほうがいいのが、冷凍庫からいきなり常温に戻してそのまま放置すること。時間がないとすぐに解凍したいと思ってやってしまいがちなことですが、これは肉汁をどんどん外へ出てしまう方法です。
せっかくいいお肉を買っておいても、こんな解凍方法ではおいしさがなくなってしまいます。また、夏などは常温にさらしておくことによってお肉の外側から傷んでしまうこともあります。時間がないときは電子レンジを使うようにしましょう。
流水解凍でお湯を使うのは絶対にNG
短時間で解凍する方法として、流水解凍があります。
ただ、お湯につけて解凍してはいけません。
お湯を使うと、急速冷凍でせっかくお肉屋さんが鮮度を保ってくれたのに台無しになってしまうのです。大切な肉汁は外に流れ出し、牛肉の旨みが減ってしまいます。また、香りも悪くなるので、絶対にお湯につけて解凍しないようにしましょう。
もっと美味しくするお肉の調理手順
解凍が無事終わったら、さらにお肉を美味しくするためにやるべき事があるのです。
それが、温度の最適化。
やり方は簡単。
お肉は調理15分前から外に出し、室温に
こうやって解凍したお肉は、調理前にいったん冷蔵庫から出しておきます。調理する15分くらい前から室温に出して、お肉の外側の温度と内側の温度を同じにすると、さらに美味しく仕上がります。
これで加熱したときの火の通り具合が均一になり、焼きムラが出にくいので柔らかく焼きあがります。参考にしてくださいね。