ちょっと変わったすき焼きに挑戦のシリーズとして、にくらぼではトマトのすき焼きや魯山人のすき焼きなど紹介しています。
どちらも美味しいとコメントいただいていますが、今回は新たに味噌味のすき焼きにチャレンジしてみようと思います。
お醤油の割り下で美味しいすき焼きなら、同じ和風の発酵調味料である味噌をつかっても絶対に美味しいはず。レシピと味のレビューをしていきたいと思います。
味噌のすき焼きの栄養価
みそ味のすき焼きを栄養価から考えてみましょう。美味しいと感じるものは体に必要な栄養が含まれていることが多いのは事実ですね。
味噌の栄養価とお肉との相性を見ていきましょう。
お肉と味噌の相性が良い理由
味噌の原材料と言えば大豆。そして、大豆の主成分はたんぱく質、脂質、炭水化物の三大栄養素になり栄養価は非常に高いです。
また大豆は「畑の肉」とも言われるように、たんぱく質が分解したアミノ酸が優秀。生命の維持に必要不可欠な必須アミノ酸はお肉と同等とも言われます。お肉よりも脂質量は少なく、肉類には含まれない食物繊維が豊富なので、お味噌とお肉の相性は抜群です。
また、味噌をすき焼きにすると良い理由があり、それは大豆に含まれる鉄分の吸収が良くなるということです。
大豆の鉄分は吸収効率が下がる非ヘム鉄という状態で含まれているので、しっかりと鉄を身体に吸収するためにはビタミンCと一緒に食べる必要があります。すき焼きにはビタミン豊富な春菊をはじめさまざまなお野菜を一緒に取ることができるので、すき焼きにすると栄養の吸収も良くなるんです。
赤みそすき焼きのレシピ
準備するもの(2人前)
- すき焼き用黒毛和牛モモ肉 250g
- 春菊 1袋
- 白菜 1/4束
- 長ネギ 1個
- しいたけ 1パック
- マッシュルーム 5~6個
- えのき 1/2束
- しらたき 1袋
<調味料>
- だし 100cc
- 赤みそ 大さじ1
- 麹みそ 大さじ2
- 砂糖 大さじ2
- 日本酒 大さじ3
- みりん 大さじ1
今回は佐賀産の黒毛和牛を使って調理をしてみます。
また割り下に使う赤味噌には今回こだわってまして、岡崎の老舗赤味噌店の「カクキューの八町味噌」を使っています。このお味噌自体に出しが入っているものではないのですが、食品添加物ゼロ、加熱処理もゼロと非常に風味が豊かです。
甘さの中に苦味と酸味が加わるかと思い選んでみました。
上の写真で判るように5等級の黒毛和牛ということでしたが、やや霜降りは粗いものの比較的脂が溶けやすく美味しそうなものでした。
お手軽に購入できるものでも良いですが、みそ味のすき焼きには米沢牛か近江牛の味の濃いお肉がオススメです。
みそを使う時には、割り下を入れて加熱しすぎると焦げやすいかと思い、今回は事前に火の通りにくいねぎを先に焼いておきました。
こうすると、お肉にねぎの香りが付いて結構美味しくなることを発見!これは是非しょうゆ味のノーマルタイプでも試したい裏技ですね。
お肉の表面を加熱して、焦げ目を付けたらお野菜を入れてその上に避難させます。
加熱しすぎるとお肉の中にある脂が全て融け出たり、赤身が収縮して硬くなるなどがあるので加熱は最低限でOKです。
ここにみそ味の割り下を注ぎいれて、ふたをして加熱したら完成です。
みそ味は卵を付けていただきました。
赤みそが入っているので塩辛さがしっかりとお肉について、旨みを感じやすい。
甘みをひかえめにしても美味しいですが、糖分は多めに入れておく方が旨みをもたらす焦げの反応(メイラード反応)を促進できるのでよりオススメです。
みそすき焼きの成功のポイント
味噌を使うと焦げやすくなるので、割り下はお野菜を入れてから注ぎいれるようにしましょう。
また通常の醤油のすき焼きと比較すると、グツグツと煮込んでしまうと味噌の香りが飛んでしまうので、加熱が出来たら一度火を止めて温度を一定以上にならないように注意した方が良いです。
今回は味の癖のないマッシュルームを使いましたが、シメジやまいたけを贅沢に使ってきのこすき焼きなども出来そう。お味噌は香りが豊かなので少々クセのある食材を入れても、風味がなくなることがないので食材の選択肢は醤油割り下よりも広がりますね。