妊娠されている方が特に注意しているであろう、トキソプラズマ症。
いつも通りの食生活でも感染する可能性があるのではと怖くなってしまいますよね。
なんとなく頭にある情報として生肉やペットのフンに入っているということは知っているのだけど、皆経験がないものでよくわからないという方が多いと思います。
今回はお肉とトキソプラズマの関係性や注意点についてお伝えしていきます。
トキソプラズマって何なの?
トキソプラズマは寄生虫の一種。
とても小さくて目には見えないので、ウィルスのようなものと理解してもらって良いです。
健康な成人であればほとんど症状が出ることはない、本来は弱い感染力のものになります。実際に、大人で症状が出たとしても軽い風邪程度で済むことが多いので普段であればほとんど心配がいらないもの。
ただ、妊婦さんにとってみると、ご自身に体調よりもおなかの中の赤ちゃんにとっては悪影響が出ることが分かっているのです。
トキソプラズマに一度も感染したことがない人が、妊娠初期にトキソプラズマに感染した場合、胎盤を経由して赤ちゃんに感染するとされます。
これによって脳炎や神経系疾患を起こす可能性があるそう。妊娠初期の胎内での感染率は17%と低い。
また、この中で17%の中で重症化するのは60%と統計が出ています。
トキソプラズマにならないため注意すること
妊娠中にトキソプラズマにならないためには…
馬刺し・ユッケ・生ハム
など生でお肉を食べることは避けなければなりません。
肉を調理する際は中までしっかり火が通るようにしてください。また、調理するときの接触もトキソプラズマに感染する可能性がありますので使い捨てのポリエチレン手袋の着用を心がけましょう。
生のお肉は避けなければなりませんが、通常は牛肉からはトキソプラズマが出ることはありません。ただし、いくら牛肉にある可能性が低いとはいえ、同じお肉屋さんで混ざるなど牛肉にトキソプラズマがある可能性は0%ではないのは認識した方がよいでしょう。
妊娠中の方はたとえ、牛肉だからと言って生で食べるのは避けておきましょう。ステーキでいうところのウェルダンを目指し、しっかり火を通してから楽しみましょう。
加熱処理(75℃以上1分間の加熱)で死滅する弱いものなので加熱がしっかり出来ればお肉は安全です。
レアやミディアム好きの妊婦さん、しばらくはウェルダンで美味しいお肉を買ってもらいましょう。
妊娠中のお肉というのは、妊婦さんに必要な鉄分を多く含んでいるためむしろ摂取した方が良い食材です。
トキソプラズマの感染経路
妊婦さんのためのトキソプラズマにかかりやすい状態を下に記載します。気をつけていればまったく問題ないことがわかりますよ。
- 不完全な加熱処理の肉類(豚肉、羊肉、馬肉など)
- 水洗いが足りない野菜の摂取・・・土に入っている可能性があります
- 海外旅行(欧州、南米など)
- 生水
- 猫のフン
妊娠中はランプ肉がおすすめ
ランプ肉は、ヒレやモモ肉のすぐ近くにある腰の部分の赤身の部位です。
サーロインに比べ、脂肪が少なく、あっさりとしたキメの細かいお肉でお肉らしい旨味を楽しめる部位。
さらに鉄分も多く含まれているので、妊娠中の鉄分不足解消にもおすすめの部位なので…
妊婦さんのためにある部位と言っても良いかもしれません。
お肉好きのプレママなら、サーロインやバラ肉も食べたいと思うかもしれませんが
こちらは高カロリーになってしまいますので、食べる際には食べすぎにならないように気を付けてくださいね。
ランプ肉は、ステーキやすき焼きにして戴くのがおすすめですが、カロリーを抑えるため、ステーキのようにボリュームある厚いお肉として頂くと、お肉をたくさん食べたなって感覚が得られて、食べすぎないようにできるでしょう。
まとめ
今回は牛肉とトキソプラズマ症の関係について解説しました。
牛肉自体はトキソプラズマが入っている可能性は低いです。
ただし、お肉屋さんの中には、牛肉と豚肉、その他のお肉と一緒に処理されることもあります。
そのため、牛肉であっても妊婦さんはしっかりと加熱調理をしてしてほしいと思います。ただ、妊婦さんにとって鉄分と良質なたんぱく質を摂取できる牛肉は是非食べてほしい食材。
加熱しても柔らかいお肉を旦那さんに買ってもらって、楽しいマタニティライフをお過ごしくださいませ。